令和3年度研修レポート


研修レポート 令和3年度 テーマ別座談会「職場のリーダー編」

令和4年3月19日(土)、テーマ別座談会「職場のリーダー編」がオンラインにて開催されました。この座談会は、MSW部門の中堅以上(リーダークラス)のソーシャルワーカーが病院(施設)内外のソーシャルワークを実践するために必要なスキルを共有し、リーダークラス間の横のつながりを強化することを目的としています。

当日は、ソーシャルワーカー歴10~20年以上の方々、現場のリーダーを担っている方々を中心に、計9名の参加がありました。前半は2グループに分かれディスカッションを行い、後半はディスカッションの内容を全体で共有しました。グループディスカッションでは、「リーダーに必要なスキルや役割とは?求められるリーダー像とは?」、「各職場のスーパービジョン体制・OJT体制について」、「MSW業務配分とチーム体制、ルールやマニュアルの整備」、「職場内の環境づくり」といったテーマを中心に、各職場の現状や実践、リーダーとしての視点、目指すべき方向性などを共有しました。また現場で抱えている課題に対し、長年のご経験のある先輩方よりアドバイスもいただきました。

参加者の方からは、「前回の座談会と同様に集まる機会が貴重である」、「日頃の悩みを共有でき、いただいたアドバイスを早速業務に取り入れていきたい」などのお声がありました。

 クライエントに不利益が生じないようチーム全体として質の担保を図りながらも、ソーシャルワーカー個々人の違いを認め合おうとする視点や、個別のケースを複数のワーカーで把握しサポートし合うチーム体制の実践についてなどについて学ばせていただき、自分自身の実践や職場内での役割を見返す機会となりました。また、ソーシャルワーカーが複数名体制である職場が増えていることからも、個人のスキルアップはもとより、業務管理やチーム運営について学ぶ必要性を実感しました。

文責 熊谷麻未

研修レポート 令和3年度 テーマ別座談会「機能・地域別」

令和3年12月18日(土)オンラインにてテーマ別座談会「機能・地域別」が開催され、11名が参加しました。

今回は、座談会形式で職場の機能別や地域別に分かれて課題や悩み・最近増えている社会の問題などについて意見を出しあいました。

私たちのグループでは急性期病棟から回復期病棟の入院患者における身元保証の問題に対しての支援や、病院それぞれにおけるベッド運営や前方・後方支援の在り方・在院日数など病院運営にかかわるところの話題がありました。病院の機能によってMSWが行う役割の相違と共通点を知ることができました。

また地域別では県内の病院・施設との連携、病院から老健に移行する連携、ICTの活用などの話から病院から自宅退院が難しい方の連携の仕方、地域によっては施設などの社会資源が限定されるなかで、どのように情報提供・やりとりしていくかなどについて先輩方の意見を聞くことができました。

コロナ禍ということもあり、以前に比べ同じ職種・同じ役割を持つ施設同士でつながる機会が少なくなったように感じます。このような研修を通し協会の皆さんとつながり連携しあえる機会を大切にしていきたいです。

 

事後に研修アンケートを実施して頂き、座談会の内容について8割以上の参加者が「大変満足」との回答、今後の職務に活かせるかどうかという質問もほぼ全員の方が「活かせる」との回答を頂いております。

 

【参加者の声(抜粋)】

  • 講義形式の研修だけではなく、このような座談会でSW同士の横の連携を図られるような機会は、大変貴重であると感じた。 連携が深まると自分のソーシャルワークに反映でき、更にはクライエントに対してのパフォーマンスにも繋がっていくと思う。 継続して座談会は開催して欲しい。
  • 早速、病院との情報共有を強化し、対応をとっていくことにさせていただきました。
  • コロナでなかなか県内の他機関のSWと話す機会がなかったので、非常に有意義な情報交換の場になりました。改めてソーシャルワークの力も感じることが出来ました。企画運営ありがとうございます。来年はもっと参加者増えてくれるといいですね。
  • 自分の医療機関だけではわからない他事業所の状況がわかってよかった。経験が15年以上の先輩ソーシャルワーカーの視点を知ることが出来たので、参考にしたいと思います。

 

 (文責 広報部会 照井)

研修レポート 令和3年度 「ソーシャルワークとしての退院支援」

令和3124日、立教大学コミュニティ福祉学部の松山真教授を講師に迎え、「ソーシャルワークとしての退院支援~何をアセスメントし支援するのか~」をテーマとした研修をオンラインで開催しました。

 研修の前半では、IFSWソーシャルワークのグローバル定義(2014)に基づき、ソーシャルワークの目的、原理、機能を捉え直し、病院におけるソーシャルワークとは何か、ソーシャルワークとして行う退院支援とは何かを学びました。

 後半では、参加者がペアになって事例検討を行い、講師からのフィードバックを受けて、医療ソーシャルワーカーだからこそできる面談での対応を実践しました。

 事例から、患者さんやその家族がどういった思いでその行動を取ったのか、またその行動に対して医療ソーシャルワーカーがかけられる言葉など、松山教授が考える対応は、非常に幅広い視野で患者さん・家族のことを見ているのだと感銘を受けました。

 研修で学んだことを踏まえて、日々の業務を振り返ってみると、私はまだまだ情報収集だけの面談をしており、患者さんの社会的背景にしっかりと向き合えていないことに気が付きました。今回学んだことを、今後の業務に活かし、より質の良い面談ができるようにしていきたいです。

(文責:広報部会工藤)